MO > 仕組みと概要
3.5' MOメディア(光磁気ディスク)の仕組み・概要・PA装置についてご説明しております。弊社サービスのご利用のに必ずしも必要な情報ではありませんが、お客様にとって有用な情報となるかもしれません。記録メディアの特性を把握する事で、データの保護に多いに役立つ事と思います。弊社サービスへのお申し込み前・お申し込み後でも、ご検討頂いている場合でも、障害の状況などをお知らせ頂く際の何かの参考になれば幸いです。難しい部分はスルーして構いませんので、お問い合わせの際は、お分かりになる範囲でご相談ください。
日本人が開発したメディア。ディスクカートリッジ内にCDの様なディスクが入れられているが、記録方式はそれとは全く異なる。一般的にデータ障害には強いとされているが、メディア単価が高く、かつアクセス速度も比較的低速なため、CD-Rが普及すると次第に使われなくなってしまった。しかし、デザイン分野で広く普及していたため、現在でも業務の現場で使用されている。フロッピーディスクに代わる大容量の記憶メディアとして、主に日本国内でのみ使用されていた。また、リムーバブルディスクとしてではなく、ドライブの機能により、取り外し可能で安価なHDDとして使用される事もあった。しかし、やはりアクセス速度がネックとなるため、一般的には古いデータ資産の保管やデータの入稿に使用されていた。128MBから2.3GBまでの容量が用意されており、540MBまでのモデルは512バイトのセクタサイズ、640MB以降は2048バイトとなっている。このため、例えドライブが640MBメディアに対応していたとしても、一部のOSでは使用できず、専用のドライバが必要となる事がある。その他、フォーマットに使用するファイルシステムによっては、相手先のシステムで読み取れないといったトラブルもあった。
頻繁にデータの書き換えを行うことにより、突如としてアクセスが出来なくなるといった不具合が生じる場合がある。特に最近のアプリケーションは、HDD内にあるデータを編集するように設計されており、MOの様なリムーバブルメディア上のデータを直接編集する事により、気づかないうちに、急速にメディアの寿命を縮めてしまう他、同時に引き起こされるデータの断片化により、ファイルの復旧が難しくなる事がある。
PA装置使用(重度障害適用)について
弊社では独自開発の"PA装置(物理トラックアナライザー)"を使用する事により、メディア記録層に存在しているデータ・トラックにダイレクトにアクセスし、通常のリード操作ではアクセスできない領域のデータを回収することが可能になりました。これにより、一般的な環境ではどのようなソフトウェアでも受け付けない程の障害を引き起こしているメディアからのデータ回収ができ、しかも非破壊型の機構になっているため、実質リスクフリーでの作業が可能です。
MOディスクの場合、CD/DVDとは異なり、MOディスク上に物理層として512バイトまたは2048バイトのセクタが存在しています。しかし、これら物理セクタは、耐久性を超えて使用した事などにより、破損してしまう事があります。これら物理セクタの破損は、論理層へのダメージをも引き起こし、結果的に通常のドライブ及び一般的なデータ復旧ソフトでは、内部のデータへアクセスする事が不可能となります。長年MOディスクを使用されていたお客様には、原因不明でディスクが読み込めなくなった経験があるのではないでしょうか?弊社PA装置では特殊なアクセス方式を使用し、物理層に存在する記録の痕跡(信号)を弱いレーザーで読み取り、データに変換します。これにより、上記の様な全くアクセスが不可能なディスクからのデータ回収が可能となります。残されている全てのセクタに対して物理層へのアクセスを行うため、Windowsフォーマット・Macフォーマット・UNIXフォーマットなどを問わず、論理層のファイルシステムがどのようなものであっても、幅広く対応が可能です。これらファイルシステム情報及び個々のデータ・ファイルは、物理層の上に論理層として存在しています。論理層のみの障害の場合は、弊社通常のデータ回収作業で対応が可能ですが、物理層が原因となる障害の場合、弊社PA装置を使用しての作業しか残されておりません。また、本PA装置は前述の通り弱いレーザー光を使用するため、オリジナルのメディアへの影響はありません。リスクを考慮する事なく、高度なデータ回収作業をご利用頂くことができます。メディアの状態・症状によりご提案させていただきます。ご相談・お見積もりはこちらからどうぞ。